| 脳卒中データバンク |
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厚労科研2008-2010年度概要報告 小林祥泰 |
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■研究目的 脳梗塞にt-PAが認可され超急性期対応が重要となった。初期治療効果を上げて医療費を削減するために有効な心・脳血管疾患拠点病院化計画策定に役立つ 総合的な心・脳卒中データベース(DB)を作成するものである。全国に普及している脳卒中データバンクを病院前救護から地域連携パスまで連携可能なものに 機能拡張し、データを継続的に蓄積可能とするために電子カルテ等からの自動取り込みを実用化する。 ■研究方法 1)脳梗塞でt-PA非投与群の問題点を検討する。 2)脳卒中DBと連携可能な救急隊の病院前救護DBを作成し、実際に複数の地域で運用試行を行う。 3)地域連携パス等との連携DBを開発し熊本で運用試行を行う。 4)心疾患も含めて電子カルテからの自動取り込み汎用ソフトを開発する。 5)DPCデータの取り込みの基礎実験を行う。 ■結果と考察 1)脳卒中データバンク登録総数は50000例から78000例と大幅に増加した。 脳卒中DBにt-PA治療関連項目を追加し、2年間でt-PA投与1200例とt-PA不使用2990例の解析を行った。 t-PA投与出来なかった最大の理由は発症?搬送時間で搬送時間短縮が課題である。 2)病院前脳卒中救護スケール(IPAS)DBを開発し、出雲消防署と島大病院で検証を行い脳梗塞超急性期搬送倍増と高い正診率(63%)を認めた。 倉敷消防署と川崎医大での検証で正診率の有意な向上を確認、大阪消防本部等と国立循環器病センターで救急隊教育の有用性を確認した。 また秋田と島根県ではMCに採用された。 3)回復期リハ、地域連携パス等との連携DBを開発し、熊本のK-STREAM研究で2600例を登録し有用性を確認した。 4)心筋梗塞のDPCデータからの自動取り込みソフトを開発し多施設での診断精度の妥当性を確認した。 電子カルテからの取り込みは3大メーカーで実用化し、入力省力化が実現した。 5)脳卒中DBへの治療の詳細データ取り込み、医療経済解析に必要なDPCデータ取り込みも可能であることを確認した。 ■結論 実践的な内容と省力化された登録によるDB普及効果、病院前救護における救急隊との情報共有、さらに地域連携パスまで含めた後方医療・介護機関との 情報共有を可能とするシステムを構築した点で画期的である。 このシステムは拠点病院のレベルアップに貢献するだけでなく、医療経済効果を通じて限られた医療資源の効率的利用に貢献するものである。 ■行政効果 上記の中で病院前脳卒中救護スケールによるフィードバック効果が複数の地域で救急隊の脳卒中病型正診率向上と搬送時間短縮に有用であったことから、 これを推進するため従来にない観点から診療報酬加算に申請することとした。対象は超急性期脳卒中治療実施病院で脳卒中疑い患者搬送時に救急隊が 記載した診断も含むスケールを受け取って2週間以内に確定診断、t-PA使用有無、予後を救急隊に連絡した場合に400点を加算するという案である。 2億円程度の経費で100億円以上の介護費用削減が見込まれる。 |
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